敵対的存在に襲われて死亡する通路。"何か"に遭遇→心拍数が増加→足音の発生→心停止というプロセスを経る。"何か"は被験者によって口紅、犬の絵、手術用メスと不定。被験者によって敵対的存在が異なること、扁桃体切除のため恐怖を感じないD-1858が生還したことから、襲ってくるのは被験者それぞれの恐怖の対象なのだろうと推測できる。D-1858は恐怖を惹起するはずの"手術用メス"と遭遇するが、心拍数が増加しない、つまり恐怖を感じなかったために無事だったのである。
探査後行われた検査では、D-1858の人体に一切の外傷は確認されませんでした。
この報告書は明らかに矛盾する一文で締め括られている。探索中、D-1858はメスで指先を切ったはずである。生還したD-1858が偽物であるという解釈も面白いのだが、わざわざこの奇妙な事実を付記している財団がその可能性を考慮していないとは考えにくい。財団が調査を既に完了したと見なしていることから、恐らく「D-1858はメスで指先を切ったように感じただけ」と結論づけたのだろう。口紅も犬の絵も手術用メスも実際には存在していないのである。
この通路に複数人が同時に進入した場合はどうなるのだろうか。
http://scp-jp.wikidot.com/scp-1470-jp
0 件のコメント:
コメントを投稿